# スポンサーサイト
2010.10.19 Tuesday
一定期間更新がないため広告を表示しています
| - | - | | category: - |
一定期間更新がないため広告を表示しています
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。
塩は着々と街を飲み込み、
世界を崩壊させようとしていた。
崩壊寸前の東京で暮らす男と少女。
静かに暮らす二人の前を、さまざまな人々が行き過ぎる。
あるときは穏やかに、あるときは烈しく、あるときは浅ましく。
それを見送りながら、二人の中で何かが変わり始めていた……。
―街中に立ち並び風化していく塩の柱は、もはや何の変哲もないただの景色だ。―
―変わらない明日が来るなんて、もう世界は約束してくれないのを知っていたのに。―
―世界が終わる瞬間まで、人々は恋をしていた。
その中の一つの恋が世界を救った。
世界は変わってしまった。
その変わってしまった世界の狭間にいるということは、とても得難い機会だ。
聞くところによると、世界の変貌はもう終息に入っているらしい。
だから僕は、この変わってしまった世界を見てこようと思う――